みなさん、こんにちは!
わったせいです。
本記事は、前回の記事「【雲の峰】初東北遠征は少し早い紅葉登山を満喫してきました-前編-」の続きとなります。
これから紅葉の季節!
「紅葉でおすすめの山はどこだろう?」と迷われている方に、東北でおすすめの百名山「月山(がっさん)」についてご紹介しております。
きっと、この記事をご覧頂ければ、「次の週末は東北まで行ってみるか!」
そう思われるでしょう!
それでは、後編です。どうぞ!
【写真で山歩き③】 風強し!されど圧巻の絶景(牛首分岐〜山頂)
「牛首」分岐に到着すると、左が「姥ヶ岳」方面で右側が「月山」山頂方面となります。
ここまで来れば、月山山頂まではあと1時間くらいで着いちゃいます!
ここで、右側へ進み少し歩いたところで、風が強く吹いてきました。
「そうだ、本州には台風が接近してきているんだった」
それまで忘れかけていた台風の存在をふと思い出しましたが、それ以上に目の前の絶景に圧倒されて、風に負けず、少し歩いては立ち止まって風景を撮影、のこの日お決まりループに陥ってしまいました笑
紅葉に染まり始めた草木の絨毯と雲海の景色は、何度見ても飽きません。
分岐以降は段々と道が険しくなってくると言いますか、急勾配になってくるのですが、ほんの少し足を休めるつもりが、しばらく動きたくなくなる程の景色が毎回目の前に広がってくるので、全然前に進めません・・・。
今日初めての庄内平野と「鳥海山」も、バッチリと見えていました!!!
そして反対側を向けば、優しく滑らかに描かれた稜線にうっとり・・・。
少しずつですが、標高を上げていっては立ち止まって振り返り、写真を撮る。
この繰り返しを延々と続けたかったのですが、ふと前を見ると、さらに急な登りが登場してきました・・・
ここら辺からは、岩も大きくなってきて段差も出てくるので、焦らずゆっくりと登っていきましょう!
岩がゴロゴロの箇所って、登りはまだ良いのですが、下山になると滑りやすくなったりするので、僕は正直あまり好きな道ではありませんでした。。
*心なしか、下山の時の方がペース落ちた気がする。。。
それでも、左右には色づいている葉が歓迎してくれているように並んでおりますので、頑張って登って行けます!
険しい岩場の登りをおよそ15-20分間歩き続けた先には、休憩スペースにもなる広場に出ました。
お地蔵様に安全祈願をして、ここで少し休みます。
少しずつ緩やかにだけど、高度が上がっていることも実感しましたね。
また、広場からはやはり絶景が見れました。
緩やかで優しい稜線が、今度は荒々しくカッコ良い稜線が目の前に広がっておりました!
今まで見たものと少し違う角度からだったので、新鮮でしたね。
これも何度見ても飽きない・・・。
軽い行動食を口にして、休憩を終えると、いよいよ山頂までのクライマックスが始まります。
ここで、これから登山される皆さんに1つお願いがあります!
ここから先の、左右に広がっている草原には、植物保護のためどうか立ち入らないでくださいね!!
*下の写真にも注意看板が立っております。
美しく色鮮やかな草原が目の前に広がっていれば、思わずテンション上がって、草原を走り回りたくなる気持ち、すごく分かります!
ただ、その気持ち・衝動をグッと抑えて、遠巻きから温かい目で見守ってあげてください。
それでは、山頂までのラストスパート、行きます!
【写真で山歩き④】 ついに山頂!偉人が見た景色をこの目に・・・
山頂までの最後の登りはまたしても岩ゴロゴロ道ですが、段々と左右に道が広がっていけば、もう山頂広場まではあと少しです。頑張りましょう!
広場の手前まで来ると、何やら記念碑?歌碑?らしいものが立っておりました。
よーく見ても、なんて書いてあるか分からなかったので、至近距離で見てみることに!
*ロープの外に足を踏み出さないでね!!
それでも字体が崩れていて(笑)、読めません。。
かろうじて「・・・月の山」と読めなくもないかな?
とその時思い出したのが、とある偉人の俳句でした。
雲の峰 いくつ崩れて 月の山
そう、前編の冒頭でご紹介した芭蕉の句です!
いつも日本百名山を登る直前には、深田久弥さん著「日本百名山」を読み、どのような山か予習をしていたので、芭蕉の句だ!ということが分かりました。
そして月山に実際に登って思ったこと、それは、本当に雲海がよく見える!ということ。
芭蕉さんが「雲の峰」と詠んだのも頷けました。
この日見た光景は、数百年前に生きていた芭蕉さんも見ていたってことなんだよな・・・
感慨深い。
そして、ちょうどこの日は風がとにかく強く吹いていたので、雲の流れ・動きも早くて、今目の前にある雲の塊から一部の雲がたちまち流れていってしまったかと思えば、また新しい雲の塊がやってきて塊を作る・・・
「いくつ崩れて」というのも、そんな風景を見て詠んだのかなぁ、なんて思ったりしました。
【写真で山歩き⑤】 ついに山頂!神社と標識も発見!
さて、芭蕉の歌碑を過ぎると広場に到着しますが、奥の方に小屋らしきものを発見したので、そのまま直進して行くことに。
小屋っぽい建物のさらに奥にある小高い丘の上には何があるんだろう?
そう思いながら歩き近づいていきます・・・
まずは小屋に到着。
「月山頂上小屋」ですね。休業中?か営業時間外だったのでしょうか、中を覗いてみても誰もおりませんでした。
小屋の少し奥にはお手洗いもありました。
*1回の使用料は¥100です
そして、お次は気になっていた小高い丘とそこに建つ建物。
石段を登っていくとそこにあったのは・・・
神社の本宮でした!
入り口を入ってそのまま真っ直ぐ歩いていくと、こじんまりとした社殿がありました。
写真右奥には剣もあり、これまで信仰登山の歴史が長い山に何度か登ってきましたが、剣はよく見かけますね!
*甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根を歩いた時も、何度も剣を見かけました
これにて無事に山頂到着か!?
YAMAPの地図アプリで現在地を確認すると、まだ山頂に到着したことになっておらず、地図上では今いる社殿のさらに奥に山頂があることになってました。
でも、社殿の奥にはもう道は無く行き止まりだし・・・
とりあえず引き返してみると、神社本宮の入り口手前に来たときにチラッと見えた右側へ抜ける道があったのを思い出しました。
そちらへ進んでみると、また別の広場がありましたが、ここでもまた息を呑む絶景が広がっておりました。それが、コチラです!
ちょうどこの絶景の後ろには、上に登っていく道がありましたので、
もしやこの先に山頂標識があるのでは??
と思い、登ってみること1-2分で・・・
到着しました、真の山頂です!!
登山開始からおよそ2時間20分での登頂でした
もう風がビュービュー吹いており、ここには遮る建造物もないので、立つのも少し大変でした。
しかし、鳥海山の雄大な立ち姿は必見ですので、是非とも目に焼き付けてきてください!
さあ、これでYAMAPにも月山山頂を踏んだことを認識してもらったことだし、下山開始!
といきたいところですが、山頂広場で撮影しつつ、しばらくぼんやりと景色を眺めておりました。
雲海と紅葉絨毯を独占できる広場でしばらくぼーっとする時間がこの日の至福のひとときでした♪
そして、山頂標識がある逆方向を見ると、月山だけにお月様も見えましたよ!
ここでブレークタイム。
深田久弥さん著「日本百名山」によれば、月山の名前の由来は、日本神話で登場し農業の神様として知られる「月読命(ツクヨミノミコト)」が祀られていることからだそうです!
昔の人が、豊作を願って近くの山を神様として祀ったのでしょうね。
それにしても、この日はもう快晴で、秋空も雲も月も紅葉も、全部見れて本当に大満足でした♪
貴重な大自然の景色を目に焼き付けたら、姥ヶ岳を目指すルートで下山開始です!
【写真で山歩き⑥】 下山は散策気分でゆっくりと絶景を楽しもう!
山頂で見た絶景たちと別れてしまうのは名残おしいですが、無事に下山し家に帰るまでが登山です😉
これまでほとんど緩やかな登り一辺倒のようなルートでしたので、下山では、岩に足を滑らせないようにだけ注意しながら、ゆっくりと散策気分で絶景を楽しみましょう!
行きの時に見てきたそれぞれの景色を、目に焼き付けながら1枚1枚撮っていきます。。
ゆっくりゆっくり味わいながら噛み締めながら撮影していきます。
下山開始からおよそ50分くらい経過したところで、牛首分岐まで戻りました。
「姥ヶ岳」を目指しますので、来た道を戻る(左側へ下山する)のではなく、右側へ進んでいきます。
さて、ここからは行きで来た道とは違う景色が見れるはず!!
分岐を過ぎて姥ヶ岳へ向かう途中では、少しだけガスっていましたが、却って幻想的な風景となりました。
このあとの姥ヶ岳までの道中も、素晴らしい景色がいくつも待っていました!
・月山ならぬ「ガス山」と紅葉のコラボ
・月山は高山植物の宝庫
・なだらかで優しいカール(ここは日本なのか!?)
牛首分岐からおよそ25分歩いたところで、「金姥」という分岐に出ました。
ここで左側の緩やかな坂道を15-20分くらい登って行けば「姥ヶ岳」山頂へ辿り着けます。
これ以降も素晴らしい景色が続きます♪
お楽しみに!
・振り返るとさっき登ってきた月山が!
・木道と紅葉はなぜこんなにもよく合うのでしょうか
・あと数週間後にはもっと色づいていそう!
・この先、奥のてっぺんが姥ヶ岳山頂です!
・月山方向を振り返ると・・・
・ここで再び鳥海山が。そして紅葉の絨毯と共に。
金姥の分岐からおよそ15分くらい歩いたでしょうか?
姥ヶ岳(標高:1,670m)に登頂です!
山頂からの眺望はこれまでの写真と比べると少し見劣りますが、ここからでも鳥海山が見えますので、山頂に着いたら確認してみてくださいね!
ここまで来れば、いよいよ最後です。
この時すでに気温も高く、地味に疲れてきたので、登りでは使わなかったリフトで下山するため「リフト上駅」へ向かいました!
リフト駅へ向かう途中には小さな池と金色に輝く草原が見れて、これも良い景色でした✨
リフトの駅は下の写真左にある赤い屋根の建物です。
ここからは坂を下るのみで、牛首〜月山頂上の道より大きい岩も少なく、よく整備されておりますので、楽々です!
姥ヶ岳頂上から、およそ15分くらい下ったところで「リフト上駅」に到着しました。
当然、下からリフトで登ってくる方もいるので、駅周辺では多くの人とすれ違いました。
行きの時はリフト券を買えませんでしたが、乗り場にいるスタッフの方にその場で現金で支払えば乗せてくれるので、予め券を持っていなくてもOKです!
僕はスキーなどのウィンタースポーツには全くといって言いほど縁が無いので、少しだけ乗るまでは怖かった(笑)のですが、乗ってみたら結構楽しかったです!
最後に、姥ヶ岳(だと思う)にお別れを告げて、リフト下山しました。
15分間のリフト乗車を無事に終え、売店でバッジを入手(¥600)すると、あとは舗装路を下っていき、姥沢口駐車場まで戻ってきました。
*リフト下駅の売店では地元料理「芋煮」が食べられます!
山行時間は合計5時間17分でした。
バスの時間までまだ余裕があったので、もう少しゆっくりして景色を楽しんでもよかったなぁ、と少しだけ後悔。。
それでも、ものすごく充実した山行でした!
【後編さいごに】 遠征はやっぱりツアーがいいですね!
いかがだったでしょうか?
このあとは、バスで付近の温泉施設「水沢温泉館」に立ち寄り、少し熱めのお湯で汗を流しました。
今回の「毎日あるぺん号」では旅行代金に入浴代も含まれておりましたが、こちらでの日帰り入浴料金はなんと¥300です!
関東や都心の温泉施設とは違って安いのはありがたいですね。
入浴後には「こくわソフトクリーム」というなんとも不思議な味のするソフトクリームをいただきました。
どんな味だっかと聞かれても正直答えられないくらい不思議な味でした。。。
これから行かれる方も一度お試しあれ〜
~まとめ~
今回は、ソロ登山を始めてから初の東北遠征かつ紅葉登山となりましたが、天気に恵まれたことと、行き帰りとも渋滞なく全て予定通りにスケジュールが進んだことが何より良かったです!
遠方の山へ登るとなると、長距離・長時間の移動がどうしても避けられないので、可能な限り「毎日あるぺん号」のようなツアー企画に参加されるのが一番良いかと思います!
険しい山を何時間もかけて登り下りするのであれば尚更ですね!
そして、これからいよいよ本格的な紅葉登山シーズン!
最近は台風の発生も多いですが、東北地方であれば台風は比較的遅れて上陸するので、計画は立て易いかと思いますし、この数ヶ月の間にどんどん見頃を迎えてくると思いますので、是非、月山の紅葉登山も検討してみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
みなさんの今後の登山計画に役立ててもらえますと嬉しいです。