【今は登山可?】初3,000m峰は噴火の記憶残る御嶽山へ-前編-

20220826utsukushigahara_ontake 【日本三百名山】

こんにちは、わったせいです!

今回は、僕にとって初めての3,000m峰チャレンジをした時のレポを書きたいと思います。

日本国内には標高が3,000m超えの山が富士山の他に20座あるのですが、今回初3,000m峰ということでチャレンジしたのは、木曽にある日本百名山の1つ「御嶽山(おんたけさん)」です。

美ヶ原方面から見た御嶽山の様子(写真中央)

「御嶽山」と聞いて、約8年前(2014年9月)の噴火事故によって多くの方が犠牲になった山である、と思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか?

当時「戦後最大の噴火事故」とまで報道された活火山は、現在入山することはできるのでしょうか?

・「日本百名山」の完登を目指しているけど、御嶽山は今登れるの?

本記事は、そんな疑問をお持ちの方に向けて、御嶽山への入山可否や事前に気を付けるべきことなどについて書かれたものとなっております。

活火山登山の危険性や噴火事故後の様子についてよく分かる内容になっているかと思います。
*今回も「前編」「後編」の2本立てとなりますので、お楽しみに!
後編記事:【今は登山可?】初3,000m峰は噴火の記憶残る御嶽山へ-後編-

それでは、よろしくお願いします!



【はじめに】そもそも御嶽山には登れる?*2022年10月時点

まず、噴火事故後の現在は御嶽山がどうなっているか?、また、そもそも御嶽山には登山可能なのか?について、お伝えしたいと思います。

結論・・・御嶽山は入山可能です!!!

本記事を書いている2022年10月時点では、御嶽山の「噴火警戒レベル」はレベル1(活火山であることに留意)です。
*2022年6月23日より噴火警戒レベルが2から1に引き下げられました

この「噴火警戒レベル」とは、気象庁が発表している指標で、全部で5段階のレベルがあります。

数字が大きくなるにつれて、当該活火山の火山活動が活発(要するに危険)であることを示しており、入山規制近隣住民への避難を要することになります。
*詳細は気象庁HPでご確認頂けます。

御嶽山はその警戒レベルの中でも一番低いのですが、頂上に登ることができる期間が制限されております。

2022年ですと、7月1日(金)正午〜10月12日(水)14時の期間内であれば、山頂の「剣ヶ峰(標高: 3,067m)」含めたエリアへの立ち入りが可能です。

また、上記期間中は剣ヶ峰まで通行可能ではありますが、必ず「ヘルメット」を着用しましょう!

オレンジ色のルート(2つ)が期間限定で制限解除されるルートです。

写真中の地図左下にある「地獄谷火口」から概ね500m以内は立ち入り規制が敷かれ、赤い線が引かれているルートは通行禁止です。

いっぽう、短い方のオレンジ色ルートは上述の期間中が通行可能となります。
*長い方(右下)のオレンジ色ルートは7月10日7時〜10月12日14時の期間内

最新の規制状況については、周辺自治体(長野県木曽町)のHP等でご確認ください。
*「木曽御嶽山安全対策情報」で、立ち入り規制情報地図が見られます

このように、現時点では御嶽山への登山は可能ですが、火山活動の状況により規制内容が変わったりしますので、登山計画を立てる際は、事前に最新情報を仕入れるようにしましょう!
登山の事前準備に関する記事:【初級者用】登山を始める前に最低限用意しておきたい3つのモノは?

お次は、実際のルート内容について見ていきます!



【六合目からアタック】 七合目までは〇〇で行ける!?

御嶽山の最高峰「剣ヶ峰」までのルートはいくつかありますが、今回2022年8月27日の山行では、六合目登山口(中の湯)で車中泊をしたのち、剣ヶ峰を目指す「黒沢口登山道」のルートを採りました。

実際のルートは以下の通り。*YAMAPでの標準タイム

①中の湯駐車場→七合目: およそ1時間
②七合目→八合目: およそ1時間
③八合目→九合目: およそ1時間20分
④九合目→山頂(剣ヶ峰): およそ30分

六合目からのスタートであれば、山頂まで約4時間(休憩なし・標準タイム)で到着できます。

ピストンで下山すれば、トータル7時間くらいで登山口に戻れますし、距離数も9kmなので、登山初心者でも全然行けちゃうコースです!

登山ルートについて1つ補足すると、実は、御嶽山の七合目手前まではロープウェイを使ってアクセスすることもできます。

七合目から山頂を目指すも良し、山頂までは行かなくてもこれから紅葉が見頃なので、ロープウェイを使ったハイキングも全然アリかと思います!

今年のロープウェイ営業終了は11月6日(日)とのことですが、紅葉目当てで来場される方も多いのではないでしょうか?
*上述の通り、10月12日(水)14時以降は御嶽山山頂へは立ち入りできません。

ロープウェイ詳細については「御岳ロープウェイ」のHPをご覧ください。

次章より、いよいよ登山口スタートになります!

【写真で山歩き⓪】 中の湯駐車場ではエンドレス注意喚起!?

さて、ここからは実際の山行の様子についてお伝えしていきますが、まず六合目駐車場に到着したのは、深夜1-2時くらいでした。

カーナビには住所検索しても出てこなかったので、この日もGoogle Map様頼みです。

駐車場はパッと見で最大で50-60台分くらい停められるスペースでしたが、余裕がありました。
*日本百名山クラスになると、早朝(7時くらい)で既に駐車場が満車になるケースも多いのです・・・

結局、朝になって出発してから下山した時もずっと、半分くらいしか埋まっていなかったので、やはり噴火事故の怖いイメージがまだ消えていないということなのでしょう。

駐車場には、無料トイレ(しかも思ったよりキレイ)があり、通信状況も良好でした!
*しかもトイレの電気はずっと点いているので、夜でも安心!

到着して車を停めてから数時間ほど仮眠を取りましたが、朝4時過ぎくらいから注意喚起のアナウンスがエンドレスで流れ始めます!

朝5時ちょうどくらいの駐車場の様子。かなり空いてました。

注意喚起の内容としては、御嶽山は活火山の為「ヘルメットの着用と、山頂付近の歩行は十分に注意してください」ということ、そして「コロナウイルス感染対策を徹底してください」、この2点で、繰り返し繰り返し流れておりました。

その為「車中泊の際は耳栓があった方が良い」というレビューもありましたが、女性の声のアナウンスで、音量も想像よりうるさくはなかったので、僕個人としては耳栓の出番はありませんでした
*個人の感想です。念の為準備はしておいた方が良いでしょう。

活火山注意、コロナ注意。この2点についてずっとスピーカーから繰り返し発せられます。

スピーカーからの注意喚起がアラームとなって目を覚ますと、道中どこかのSAで購入した朝食を食べ、お手洗いを済まし、登山靴に履き替えて準備を整えます。

「甲州ねり梅」おにぎりを朝食に。

そして、登山口の入山情報を確認してスタートです!

「噴火しないでくれ」と祈りスタートです!



【写真で山歩き①】 八合目まではひたすら樹林帯!

この日の登山開始は朝5:00過ぎ。

序盤は樹林帯を進んでいくルートでした。

登山口を出発し「御嶽古道」へ。
舗装された登山道を歩きます。

スタートしてからは傾斜がそこまで急では無いので、スイスイと行けるかと思いきや、木段が荒れている箇所もいくつかありますので、足元に注意しながらゆっくり進みましょう!
*しかもこの日前日は雨だったので、土も少しだけぬかるんでいました・・・

木段が少し朽ちていて、グラグラで安定しない箇所があるので注意

スタートして10分ほど進むと、木でできた鳥居が見えてきます。

と同時に日の出も見られましたので、その様子を写真に撮りました。

今日も無事に帰れるよう祈りました。
振り返ると木の隙間から太陽が顔を覗かせておりました。

神秘的な光景を目に焼き付けながら、七合目を目指していきます。

まずは七合目を目指していきます!

スタートから樹林帯の中を進むこと30分、1軒の小屋が見えてきましたが、そこは七合目の小屋ではなく、今は閉鎖されている(?)「参拝休憩所」でした。

「七合目」と書いてありますが、まだ先です・・・・

休憩小屋を横切った先には、祠と小さな鐘が設置されておりました。

これから途中に何度もこのような建物が設置されておりました。

古くから信仰登山の対象として、多くの人が登っていたことが窺えますね!

しかし、本当の七合目はまだ少し先にあります。

緩やかな坂がしばらく続きます・・・

参拝休憩所から登っていくことおよそ10分程度で、七合目に近づいていきます。

七合目には「御岳ロープウェイ」の駅もありますので、六合目からの登山者とロープウェイ組の合流地点にもなります。

分岐。右側がロープウェイ駅方面です。
分岐からロープウェイ駅までは10分とのこと。

分岐を上にまっすぐ進んですぐ左手には、トイレ(有料)がありますので、休憩ついでに利用しましょう。

有料公衆トイレは¥100です。

トイレを過ぎてさらにまっすぐ登っていくと、山小屋が見えてきます。

行場山荘」です。創業はなんと、明治23年!

この時間はまだ閉じていました(朝6:00前)
歴史のある小屋ですね。

こちらの七合目「行場山荘」では、名物「ちからもち」というお餅が食べられるそうです!
*結局今回は食べませんでしたが、次回リベンジしたいです。

六合目の中の湯駐車場をスタートしてから40分ほどで七合目に到着しました。

ここで一休みして、八合目を目指していきます!

八合目からは森林限界で、一気に空が開けてきて、そこから望む御嶽山の雄姿雲海は必見です!

続きは後編で!
御嶽山登山の後編はコチラ→【今は登山可?】初3,000m峰は噴火の記憶残る御嶽山へ-後編-

お楽しみに!!



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