皆さん、こんにちは。
わったせいです!
前回に続き、木曽「御嶽山」に登頂した時の山行についてご紹介します。
【今は登山可?】初3,000m峰は噴火の記憶残る御嶽山へ-前編-
前回内容のポイントとしては・・・
・御嶽山は活火山で、2022年6月下旬から「噴火警戒レベル1」に引き下げられた
・現在は入山可能であるが、九合目以降の山頂(剣ヶ峰)までの登山道は規制あり
・規制されている登山道は7月1日正午〜10月12日14時の期間中は通行可能
*ただし、ヘルメット着用の上、注意して通行しましょう
ということで、本記事執筆の2022年10月9日時点では、入山の制限はあるものの御嶽山頂上までの登山は可能となっております。
最新の入山情報については「木曽御嶽山安全対策情報」でご確認頂けますので、これから御嶽山登山を検討される方は要チェック!
それではここからは前回の続きとして、七合目以降の山歩きの様子を見ていきましょう!
どうぞ!
*本記事は2022年8月27日時点の情報です。
【写真で山歩き②】 森林限界の八合目へ!
前回は七合目の「行場山荘」に到着したところで終わりましたが、山荘を過ぎると「七合目」と書かれた小さな石碑が建っておりました。

おそらくこれから「八合目」「九合目」・・という風に石碑が目印として出てくるのだろう、と思いなが歩を進めていきます。
まだまだここでは樹林帯が続きますが、八合目の標高はおよそ2,470mくらいで、ここから一気に空が開けてくるのです。
八合目までは「あと1.2km」とのことで森林限界目指して緩やかな坂を登っていきます。

七合目から八合目までの登山道は本当に歩きやすく、整備が行き届いておりました。登山を始めたばかりの方にも優しい道です。
さらに、傾斜もそこまでキツくないので、スムーズに登れると感じました。
途中、崩れそうな橋がありましたが、歩いてみると足元はしっかり頑丈にできていたので安心して渡れました。

木段も設置されている歩きやすい登山道をこのままサクッと登っていくと、段々と森から抜けるように空が広がってきました。
七合目をスタートしてから30分くらいで、後ろから太陽に照らされるような形になっていきました。
ここでサングラスを一瞬だけかけましたが、八合目まではあと「400m」?くらいで到着するみたいです。

後ろを振り返ると、眩しい太陽が・・・

森を抜けたあとは少し傾斜がキツくなってきて、さらに太陽に背中から照らされる形になっていたので、暑く感じるようになりました💦
それでも、少ししんどいなぁ・・・と思い始めた時には正面に小屋らしきものが見えてきました。
少し登って一呼吸、これを何度か繰り返してようやく八合目へ到達です!

七合目からはおよそ40分くらいで到着しました。
まずは八合目から見る御嶽山の雄姿をどうぞ!

八合目には「女人堂」と呼ばれる小屋があり、小屋の周辺では個性豊かなものたちが出迎えてくれるのでした!

ハム太郎は小屋の手前でお出迎え。
また、女人堂の向かいにある休憩スペースには、小さなウサギさんまで出迎えてくれていました。

休憩スペースでしばし休みながら、御嶽山や雲海の様子を撮影しました。
この時、少し天気が崩れ出しそうな雰囲気だったので、ちょっと急ぎ目で撮りました💦


こちらでも鳥居がありました。

少し雲行きが怪しくなってきたタイミングとなってしまいましたが、御嶽山の反対側には雲海も見られました。

最後に、違う角度から御嶽山を見上げた写真もどうぞ

八合目では、ガスが出てきそうな雰囲気で心配に。。
真っ白で見えなくなる前に御嶽山の山容を目に焼き付けてから、九合目そして山頂目指して引き続き登っていきます。
【写真で山歩き③】 八合目分岐は左に進み、九合目へ!
女人堂付近の休憩スペースで体を休ませたあとは、九合目を目指します。
スタートしてすぐの場所は分岐となっており、ここでは左側の「頂上方面」に進みます。
右側の「三ノ池方面」経由でも頂上には行けますが、遠回りとなる上、トラバース気味の狭い道で途中軽い渡渉箇所もあります。
*また、冬の期間は凍結で危険のため、通行不可になっていたかと思います。
慣れていない方や苦手意識のある方にとって、右は避けた方が良いでしょう。

さらに分岐地点には、分かりやすい登山案内図が設置されておりますので、再度ルートの確認を行いましょう!
*下の案内板にも、分岐右ルート(左から3番目)は「沢・難所アリ、注意!」と書いてあります。

分岐を左へ曲がって進んですぐのところに「御嶽山神社八号中社」と書かれた小屋があり、中を覗くとお守りなどが売られておりました。

さて、このまま九合目・頂上方面へ進んでいきますが、トイレ情報が書かれた親切な標識がありました。
規制解除期間中は立ち入れるとはいえ、山頂付近では「長時間過ごすことは控えて」ということも事前に注意喚起アナウンスがされておりましたので、休憩小屋やトイレはありません。最後のトイレチャンスは九合目ですね。

標識が指す方向を進んでいきますが、しばらく狭い道を進んでいきます。
通行時にすれ違う人はおりませんでしたが、すれ違う場合は譲り合って進んでいきましょう。

数分くらい歩き、狭い道を抜けて視界が広がってくると、なんやら像や石碑などがたくさん並んでおりました。
また、この辺からほのかに硫黄臭がしてきました。ここから活火山らしさが出てきましたね。


この時山頂に近づく緊張感も出始めたタイミングでしたが、八合目で休憩していたときから明らかに雲行きも怪しくなってきて不安にもなってきました・・・
少しだけ急ぐことに。

およそ10分くらい登っていくと、九合目手前の「石室小屋」まであと800mという標識が出てきました。

八合目以降の、岩ゴロゴロ道で傾斜も厳しくなってきたところで、またまた僧侶?の像が登場し、さらに七合目手前で見た小さな鐘も再登場しました。

さらに鐘の下には鐘を叩く為の道具がいっぱい・・・!
叩いていいのかな・・・?
*結局、叩きませんでした笑

ここではさらに硫黄臭が強くなった?感じもしました。
火山地帯で見るような岩も転がっておりました。

火山らしい風景と高度感が増すいっぽうで、さらにガスってきましたので、この時山頂での眺望は諦め始めてました。。。

さらに10分くらい進んでいくと、石室小屋まであと300mというところまで来ました!

しかし、変わらず道は広いものの傾斜はキツめの岩ゴロゴロ道に苦戦することさらに10分ちょい、ようやく小屋らしき建物が見えてきました!

小屋手前の険しい階段をクリアしてようやく「石室小屋」入り口に到着しました!
八合目の女人堂を出てから、およそ40分くらいで到着しました。

「石室小屋の中に入って通り抜ける」のが山頂に続く道らしいので、早速小屋の中にお邪魔することに。
中に入ると、まっすぐ1本狭い通路が通っていて、両脇はお座敷になっていて休憩できるような感じでした。
テレビも付いていて、広々しておりましたが、早い時間(AM7:30)で他に誰もいなかったです。



そこまで疲れていなかったので、この時は休憩しませんでしたが、このようにおよそ1時間置きくらいに山小屋や休憩できる場所があるのはポイント高いですね!
通路を抜け出るときのドアにはこんな注意書きがありました笑

思ったより簡単に開いたドアを抜けると、外は相変わらずのガスガスでした。

山荘の広告も出てましたので、こちらで石室山荘について軽くご紹介します
*当方、宿の関係者ではありません笑
営業期間は山頂付近に立ち寄れる7月〜10月上旬で、最大100名収容可能なこの宿からは、晴れていれば雲海が綺麗に見られるそう!
宿泊料金は、一泊2食(夕・朝)付きで¥10,000です(素泊まりであれば¥6,000)。

2014年の噴火で現在は休止しているそうですが、入浴サービスもあったようです。
また、噴火事故の時には付近にいた多くの登山者が緊急避難した小屋のひとつですが、事故以降は屋根に強化繊維を貼り、屋内の柱や梁を増やして噴石に備えているようです。
そしてここからはいよいよ規制解除エリアに突入します。ヘルメット着用マストです!!
九合目から山頂の剣ヶ峰までは、およそ30分です(YAMAPでの標準タイム)。

石室山荘から5分ほど過ぎたところにある「九合目」の石碑を確認して、いざ剣ヶ峰山頂へ!
【写真で山歩き④】 噴火事故の爪痕残る、剣ヶ峰山頂へ!
九合目の石碑からすぐのところでは、またまた鳥居と鐘が再々登場です。
さらに僧侶らしき人の像も。


御嶽山が日本三大霊山(富士山、立山、白山)に数えられていないのが不思議なほど神聖なお山であることを感じました。
神聖なエリアを過ぎると、巨岩に直接「頂上まで30分」と書かれた案内を発見。
噴火しないでくれと祈りながら進んでいきます。

順路に沿って数分間歩くと、八合目分岐点で見たのと同じ案内板が設置されておりました。
しかし、噴火事故の爪痕なのか、ボロボロでした。。。

緊張しながらも、よく整備された道を進んでいきます。

程なくして、分岐に当たりましたが、頂上へは左側に進みます。

いろんな形で登山者を誘導してくれるので、分かりやすく、道迷いする心配はありませんでした。
緑色の、目に優しい標識も再登場です。

5分くらい坂を登ると、そこは広場となっており、シェルターが3つ設置されておりました。


3つのシェルターがある先には、噴火事故の慰霊碑が設置されておりました。
8年前の噴火事故当時は山頂付近にシェルターが設置されていなかったようで、これが犠牲者が多く出た要因の1つであったようです。事故後には教訓として、避難用シェルターが置かれました。

慰霊碑のすぐ隣には、長い階段が設置されており、この階段が山頂に繋がっております!
ここまで来れば、いよいよあとわずかです!!

階段のラスト1段を過ぎ、鳥居を潜ると正面には小さな建物がありました。
ここが御嶽山「頂上奥社」です。
この先は火口がある為、通行不可となっております。


さらに建物の向かって右側には小さなシェルターが1つ設置されておりました。
これも噴火事故の教訓として、事故後に設置されたものとなります。


シェルターがある反対(後ろ)側には、山頂標識がありました。
登頂です!六合目駐車場をスタートしてから、2時間45分後でした。
*標準タイムはおよそ4時間

山頂に着く前から、あたりはガスガスで真っ白でしたが、やはり山頂でも何も景色は見られませんでした。

山頂には長居できませんので、早々に下山となりました。
次回は来年以降になってしまうけど、いつかリベンジしたいです!
【さいごに】御嶽山が見せる顔は怖いものばかりではありません!
いかがでしたでしょうか?
今回の山行は、山頂ではガスガスで何も見えませんでしたが、初の3,000m峰(日本で14番目に高い山)の登頂に成功し、八合目からは堂々とした御嶽山の姿を見ることができたので、おおむね満足でした!

かつての噴火事故を報道などでご存知の方にとっては、御嶽山は怖いイメージがあるかと思いますが、今はシェルターや山小屋も多く点在しており、事前の情報取集と装備をしっかりしておけば、最悪の事態が起きても回避できるはずです。
このままピストンで下山するのも良いのですが、体力に自信のある方はぜひ「ニノ池」や「三ノ池」方面にも足を伸ばしてみてください!
活火山が形成した壮大な絶景が広がっており、本当に同じ山なのか?と問いたくなるような風景の変化が楽しめます!
ここでの詳しいご紹介は割愛しますが、下山ルートでは「三ノ池」方面へ行きましたので、その時の様子を写真でお送りします!
・「ニノ池」付近ではガスも相まって、違う惑星に来たかのような幻想的風景を見ることができました

・「賽ノ河原」では一瞬晴れてくれて、高原のような景色を見ることができました


・「三ノ池」は全部で5つ?ある池の中でも一番のお気に入りです!

実際のルートや他の写真は、YAMAPの活動日記でもご覧頂けますので、ご興味のある方は是非一度覗いてみてください!
日本百名山12座目・木曽御嶽山(剣ヶ峰) / わたるさんの御嶽山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
以上です。
最後までありがとうございました!
本記事が、少しでも皆さんの今後の登山計画のお役に立てれば嬉しいです。