【天城山登山】伊豆の名峰「万三郎岳」は5月が見頃のシャクナゲコースで

20220505_amagisan 【日本三百名山】

2022年5月5日。

日本百名山4座目は静岡県の「天城山あまぎさん」に登ってきました。

皆さん、こんにちは!

今回は全国でも有名な観光地の伊豆にある「天城山」をご紹介します。

首都圏からのアクセスは比較的容易で、登山コースにはそれほど難所は多くありませんでしたので、日帰りも十分可能な百名山だと思いました。
*【日帰り】電車やバス利用で、2-3時間でアクセス可能な百名山3選

天城山」と聞いて、あの「天城越え♪」をすぐに思い浮かべる方も多くいらっしゃるかと思いますが、

今回ご紹介するこちらのお山は・・・

・海と富士山の展望が良い山に登りたい!

・登山をしながら可愛らしいお花たちに癒されたい!

・ちょっとアドベンチャー気分を味わいたい!

そんな方に是非登って頂きたいお山です。

それでは、よろしくお願い致します!



【はじめに】 「天城山」ってどんな山?シャクナゲの花やヒメシャラの宝庫!

まずはじめに、今回登ってきました「天城山」についての基本情報を以下の通りまとめております。

【山名(読み)】 天城山(あまぎさん)
【標高】 1,406m *万三郎岳ばんざぶろうだけの標高
【所在地】 静岡県
【主なコース(所要時間)】 万二郎岳ばんじろうだけ万三郎岳ばんざぶろうだけを通るシャクナゲコース(周回でおよそ4時間30分)
【特徴】
①天気が良ければ富士山が見える!
ヒメシャラシャクナゲといった花や植物が豊富!
③「天城山縦走路」は3つほど登山コースがあり、バリュエーションルートを楽しめる!

↑の基本情報からお分かりの通り、こちらのお山は「天城山」という名前のピークは無く万二郎岳」や「万三郎岳」といった幾つかのお山の集合体、エリア一帯を指した総称となります。

天城山縦走路の中での最高峰「万三郎岳」の標識

また、「天城山」は「花の百名山」の1つとしても数えられており、一帯で見られるヒメシャラシャクナゲといった植物が多くのハイカーを魅了しております!
→「シャクナゲコース」という周回ルートで楽しめます

さらに、天城高原ゴルフコースから「天城峠」までのおよそ20kmも続く「天城山縦走路」を歩けば、まさに「天城〜超え〜♬」の世界を楽しめます。笑

縦走路発着地点の近くには、夜は心霊スポットとしても有名な「旧天城トンネル」もありますので、興味のある方は是非。

縦走路の案内板。「八丁池コース」というコースもあります。

3つある登山コースの中で、やはり一番人気なのは案内板の左下にある「シャクナゲコース」。

こちらの周回ルートの合計コースタイム(休憩除く)は4時間30分と比較的無理のない山行で、

海や富士山の眺望や、植物の緑豊かな自然を満喫できるコースです!

お次は具体的な登山ルートと、登山口までのアクセスについてご紹介していきます。



【シャクナゲコース】 難所や危険箇所はある?登山口までのアクセス方法は?

以下、今回ご紹介する「シャクナゲコース」登山のルート詳細となります。

スタート!
天城縦走登山口
*近くにバス停あり!公共交通機関でのアクセスが可能

およそ20分 *序盤にヒメシャラの木がお出迎え!

四辻よつじ」: 周回コース最初の分岐点です
*今回は万二郎→万三郎岳の順(時計周り)でしたが、逆ルートでもOK

およそ50分 *急登荒れた登山道に苦戦・・・

万二郎岳」(標高1,299m): 天城山の1座
*山頂自体は樹林の中ですが、近くからは海が見えます

およそ35分

石楠立はなだて」(鞍部): 万二郎岳と万三郎岳の間にある鞍部
*石楠立までの途中にある「アセビのトンネル」やシャクナゲが見どころ!

およそ35分

万三郎岳」(標高1,406m) : 天城山のピーク
*万二郎岳と同じく、山頂からの眺望はありません

およそ5分 *下山開始となります

万三郎岳下分岐点
*シャクナゲコースと反対方向へ行くと天城山樹走路(八丁池、天城峠方面)へ出ます

およそ40分

涸沢分岐点」: 道迷い注意、ピンクリボンを見落とさなければ大丈夫!

およそ1時間10分 *途中ハシゴあり、緑豊かな自然の中をウォーキング♪

四辻」: 周回コースの終着地

およそ15分

ゴール!
天城縦走登山口」: 登頂記念に近くのゴルフ場受付で登山バッジ(¥650)を入手しましょう!

以上です。

合計コースタイム(標準)は、およそ4時間30分

歩行距離は8kmで、累計獲得標高はおよそ700mの山行です。

序盤の「四辻~万二郎岳」間の急登と、途中に幾つかある階段が崩壊していて歩きにくい場所に苦戦しましたが、それを除けば、特に危険箇所や難所は無いといった印象でした。

日本百名山4座目・新緑の天城山 / わたるさんの天城山万二郎岳(天城山)の活動データ | YAMAP / ヤマップ

続いては「天城縦走登山口」までのアクセスについてご紹介します。

JR伊東線の「伊東駅」発着の「天城東急リゾートシャトルバス」を利用すれば、

登山口近くの天城高原ゴルフコースまでアクセスできます!

バス発着駅の「伊東駅」までは、東京駅から「特急踊り子号」を利用すれば乗り換えなしで行けますし、東海道線であれば途中「熱海駅」で1度、伊東線に乗り換えればアクセスできます。

伊東駅(2番のりば)〜天城縦走登山口(天城高原ゴルフコース)間でのバス本数は1日で、行き(往路)に5本、帰り(復路)に6本あります。 *帰りの最終バス時刻は17:40

運賃は片道¥1,020です。

バスの時刻表と運賃の情報は2022年3月版のものですので、ダイヤ改正や運賃改定されていないかを入山前に必ずチェックしましょう!

それでは、いよいよ次項より「天城山」登山開始です!



【写真で山歩き①】 最初の分岐「四辻」までは楽々、ヒメシャラもお出迎え♪

2022年5月5日(木)、AM6:40頃。

今回も自家用車での山旅だが、前回の瑞牆山とは違い、駐車スペースには十分に余裕があった。

登山口手前の駐車場にはお手洗いあり。

登山靴への履き替えと準備運動、そしてお手洗いを済ませ、いざ登山口の方へ。

AM7:04。

「天城山縦走路」の案内板で今回のコースを最終チェックし、登山スタート!

およそ20km先「天城峠」までの長い道のりは、ここから始まる。

まずは最初の分岐点「四辻」を目指して歩く。

登山口に立っている標識によれば、ここから四辻まではおよそ700mで15分のところにあるようだ。

ちなみに「万二郎岳」までは2.3km、ここからは歩きで70分。

登山開始から程なくして待ち受けていたのは、ユニークな人工物。

これは、おそらく川の水が増水した時に堰き止める為のもの。

連日晴れていたこともあり、この時水は全く流れておらず。緑が綺麗。

さらに進むこと数分。

花の百名山」で指定されている「ヒメシャラ」が我々をお出迎え。

木の幹はひんやり冷たく、初夏の陽気と蒸し暑さの中では有難い。

ヒメシャラを過ぎて歩いていくと、またもユニークなものが!

ウクライナ国旗と同じデザインの標識があり、これはおそらくピンクテープの役割を果たしているのだろう。

遠くからでもよく見えるので、道迷いの心配はあまり無い。

樹林帯の中でもこの色は結構目立つのでわかりやすい。

これ以降も難所らしきところは特に無く、順調に進んでいく。

AM7:22。

登山開始から20分経つか経たないかのところで、最初の分岐「四辻」に到着。

「四辻」分岐には、ベンチがあるので休憩もできる。



【写真で山歩き②】 万二郎岳までの急登と荒れた道に苦戦。その先には・・・

分岐の先は左右どちらからでも行くことができるが、今回は左方向(万二郎岳)へ。

四辻を通過して10分くらい歩くと、樹木に「天城躑躅(アマギツツジ)」の案内板が。

花は6~7月が見ごろのよう。

この時は5月上旬であったものの、ふと上を見上げると、チラホラお花が咲いていた。

看板に描かれているイラストや色の特徴から、おそらく「アマギツツジ」だろう。

最盛期では無いにしても、お花は咲いていた。
アップにすると、こんな感じ。

アマギツツジのお花に癒されたのは束の間の出来事。

この後から万二郎岳までの35分間は、急登荒廃した登山道が続々と出てきて苦戦した。

おまけに5月上旬にしては少し暑い日だったので、汗が止まらない。

木の階段もところどころこのような感じで崩壊していた。

足元の浮石や木の枝にも細心の注意を払いながら、ノコノコと登っていくと、

万二郎岳まで0.2kmの標識に出る。

ようやく、あと少しのところまで来た。

ここまで来れば、万二郎岳まではもう少し!

標識から歩いて10分足らず、といったところで、樹林に囲まれた広場に出る。

ここが第1のピーク「万二郎岳」の山頂。

標高は1,299m、広場からの眺望は無し。

この標識があれば、山頂の標識はもうすぐそこ。

山頂の概観はこのような感じ。

休憩にはちょうど良い広さだが、ベンチ等は置いていなかった。

山頂標識は古いのと新しいの2つ並んでいる。

古い方の山頂標識は、今にも壊れそうだし、文字が一部欠けているしで、

もはや時間の問題か・・・笑

でも、なんか味があってイイ。

ロープでなんとか繋ぎ止められている標識。

山頂広場から万三郎岳方面へちょっと進めば、眺望の拓けた場所に出る。

そこからは近くの山々や海が綺麗に見えるので、是非見逃さないで欲しい!

鮮やかな新緑グリーンと太平洋ブルー

やはり海が見える山は良い。

この日の天気は少し湿度が高かったのか、眺望が少し霞んでいたのが残念だった。

結果的に、反対側から見えるはずの富士山も、この日はよく見えず・・・。次回にリベンジ!

ということで、まずは「万二郎岳」を無事に攻略。

登山開始から、およそ1時間10分くらいで到着したので、ほぼコースタイム通り。

お次は、もう少し高い「万三郎岳」を目指す。

次に目指すは「万三郎岳」

万二郎岳付近から、羽虫が増えてきて少し鬱陶しかったのを覚えている。。。



【写真で山歩き③】 万三郎岳までのコースには、シャクナゲやアセビが!

万二郎岳から万三郎岳のコースは、ほぼ中間地点の「石楠立」を通過して、およそ70分の距離となる。

コース概要としては、万二郎岳を通過する直後には一度標高を下げることになり、

それから緩やかに登ったあと、最後の万三郎岳山頂手前からは急登、といった具合になる。

標高が少し下がったところから「万二郎岳」を見上げる。

ここのアップダウンは少々酷ではあるが、途中に出てくるシャクナゲの花や「アセビのトンネル」で束の間の癒しを与えられる。

また、樹木が少ない隙間からは富士山を含め色々な山を展望することができるので、

眺望の一切ない樹林帯を延々と登り続けるよりは全然良い。

近くの小高い山は「箒木山」らしい。

そして、アセビのトンネル。

アセビは「馬酔木」と書くらしいが、文字通り馬が食べると酔ったように苦しむことから、その漢字が当てられたという。

3~5月頃に花が咲くらしいが、この時は見られなかった。

アセビの花は白く、最盛期ではトンネル一帯はおそらく真っ白のアーチになるのだろう。

シャクナゲの花はどうか?

あまり多くは咲いていなかったものの、一部見ることができた。

アマギシャクナゲ5月中旬~6月上旬にたくさん咲くらしい。

一面に咲いてはいなかったが、至る所に花が点在していた。
アマギシャクナゲの花は、綺麗な薄ピンク色。

もう少し遅くに来ていたら、アマギシャクナゲが見ごろだったかもしれない。

このように、天城山はヒメシャラツツジアセビシャクナゲといった花や植物の宝庫となっている。

花の百名山」の1座として選出されているのもうなづける。

アマギシャクナゲの案内板。

シャクナゲの花に癒された直後には、山頂手前最後の急登が待っていた。。

この急登を乗り越えた先には、第2のピーク「万三郎岳」が待っている。



【写真で山歩き④】 万三郎岳登頂!下山は新緑に癒されながら楽々♪

最後の急登と格闘すること、およそ10分。

ようやく、天城山代表の「万三郎岳」に到着!

標高は1,406m。

登山開始から、およそ2時間20分で攻略。
*ほぼコースタイムと同じ

万二郎岳の標識には無かった「天城」の2文字が!

万三郎岳」の山頂も万二郎岳と同様に、眺望は無かったものの、

休憩用のベンチがいくつか設置されており、ランチや行動食を摂るハイカーで少し賑わう場所だ。

ただ、それほど広いわけではないのと、羽虫が顔や腕などに群がってくるので、

早々に食事を済ませて、下山を開始することに。。

山頂付近には山桜がまだ咲いていた。

万三郎岳を通過直後に分岐があるが、ここから長距離の「天城縦走路」へ出ることもできるので、

健脚ハイカーの皆さんは「八丁池」や「天城峠」方面まで是非お試しあれ!

天城高原ゴルフ場の方へ目指して、帰路に着く!

ここから先は、最初に通過した分岐「四辻」を目指して、ひたすら下山という感じとなるが、

時折、崩壊した木の階段なども出てくるので、足元注意で歩行したい。

しかし、アップダウンなどの変化球コースはもう無いので、ひたすら下るだけ!

1時間くらい下りが続いた頃には、この日初めてのハシゴが登場。

ここは崩壊していないので安心して利用しよう。

一方は斜面というトラバース道が続くが、落ち着いて歩けば特に危険箇所は無し。

少し長いな〜と思い始めた頃には、爽やかな新緑グリーンが疲れた心を癒してくれる。

なんとも心地の良い山歩き♪

新緑の爽やかな色と木漏れ日がなんと美しい!

四辻」まで辿り着くことができれば、あとはもう少し!

10〜15分くらい歩けば、見覚えのある登山口が見えてくる。

なんとそこには・・・

裏側なので、行きの時には当然気づかず。嬉しい一言。

AM11:51。

およそ5時間(4時間50分)の山行はこれにて終了。

緑豊かな自然とお花たちに癒された山行だった!



【さいごに】 下山後の温泉は「湯の国会館」へ!

いかがでしたでしょうか?

日本百名山」と「花の百名山」といった2つの顔を持つ「天城山」ですが、

山頂の眺望は特に無いものの、途中の草花の景色を楽しめて、何より自然の偉大さを感じることができ、やはり百名山だなぁと感じました。

そして今度は、富士山の眺望をしっかり見ることと、全長17kmにも及ぶ「天城山縦走路」を歩いて、

天城越え♫を達成したいと思いました!

下山後恒例の立ち寄り温泉は、伊豆市にある「湯の国会館」でさっぱりしました。

温泉の利用料は、

大人¥880、子ども¥440

です。

伊豆には他にもたくさんの入浴施設があります♪

入浴後にはコーヒー牛乳を飲みましたが、

瓶がレトロで一瞬開け方を戸惑ってしまいました笑

入浴後はやっぱりコレ!

皆さんも、伊豆の名湯とセットで「天城山」登山をご検討されてはどうでしょうか?

以上、日本百名山4座目の挑戦「天城山」レポートでした!

最後までありがとうございました。



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