【奥多摩低山】二百名山・大岳山を含む縦走ルートはまさに都内の秘境

20220508_lakeokutama 【低山ハイク】

2022年5月8日(日)のGW最終日。

下界では汗ばむくらいの暑さが続いていたところ、

文字通り東京の奥地にある「奥多摩」では、ひんやりとして快適な樹林帯歩きを楽しむことができました。

皆さん、こんにちは!

今回は、登山を趣味としてから初めての「奥多摩」エリアを歩いた時の様子をレポートします。

本記事では・・・

・都心からのアクセスも良く、秘境感を満喫できる静寂な山歩きを体験したい!

・夏の高山歩きや長距離縦走に備えて、体力をつけたい!

・百名山級の山を1日でいくつも登りたい!

そんな方に向けた内容となっております。

きっと、次のGWには気軽にアクセス可能な避暑地「奥多摩」に行きたくなることでしょう!

それでは、よろしくお願いします。



【はじめに】 奥多摩の主要な山は?「奥多摩三山」ってどこ?

まずはじめに、奥多摩エリアに位置する主要な山をご紹介していきたいと思います。

今回5月に登ったお山は下記の通りです。

・サス沢(指沢)山: 標高940m

惣岳そうだけ山: 標高1,349m

御前ごぜん: 標高1,405m

鞘口さやぐち山: 標高1,142m

のこぎり山: 標高1,109m

大岳山おおたけ: 標高1,266m

御岳みたけ山: 標高928m

上述の7座を通過する総距離20kmのやや過酷な山行でしたが、ここが東京都とは思えないほどの大自然を楽しむことが出来ました!

このほかにも・・・

東京都の最高峰(標高2,017m)で日本百名山の1つとしても有名な「雲取山」や、

真夏には百尋の滝でマイナスイオンに癒される「川苔山」と、

ゴルジュ帯の迫力に圧倒される「棒の折山(棒ノ嶺ぼうのみね)」、奥多摩三山の1座「三頭みとう」など、

個性的なお山がたくさん連なっているエリアが奥多摩です!

*「奥多摩三山」とは上の「三頭山」の他に「大岳山」と「御前山」の2座を指しますが、今回は三頭山を除く2座を踏破しました。

そして、もう1つ忘れてはならないのは奥多摩のシンボル的存在、

奥多摩湖

です!

自然画に出てきそうな絶景

奥多摩湖だけでも一見の価値ありですが、湖を上から見下ろす展望も素晴らしいので、

奥多摩に来たら、是非登山も楽しんでください!

それではお次は奥多摩湖」までのアクセスについて、ご紹介します。



【奥多摩湖】 奥多摩駅からバス1本!早朝からハイカー多し!!

今回の山行では、奥多摩湖をスタート地点として7座のお山を通過したあと、「御岳駅」をゴールするまでのおよそ20kmを歩きました。

詳細は、YAMAPの軌跡でもご覧頂けます!

初奥多摩(御前山、大岳山、御岳山) / わたるさんの鞘口山大岳山惣岳山(東京都西多摩郡檜原村)の活動データ | YAMAP / ヤマップ

スタート地点の奥多摩湖までは、電車とバスの公共交通機関で手軽にアクセス可能です。

まずはJR青梅線の終着点「奥多摩駅」まで行きましょう!
*立川駅からであればおよそ1時間20分で、新宿駅からであれば2時間もあれば辿り着けます。

「奥多摩駅」の改札を出てすぐのところには、バス乗り場がありますので、奥多摩湖方面行きのバスに乗車、およそ15分で到着です♪

奥多摩湖まで行くバスは・・・

・奥多摩駅2番のりばの「西東京バス

・行き先は「鴨沢西」「丹波山村役場」「留浦とずら」方面

・運賃は¥390(ICは¥388)

・時刻表は「西東京バス株式会社」HPにてご確認ください
*早朝5時台~18時台まで、1時間に2-3本出ております

ちなみに、奥多摩駅を出る2番のりばバスは・・・

今回の目的地「奥多摩湖」バス停のみならず、東京都最高峰「雲取山」の登山口最寄りの「鴨沢」バス停にも停まるので、特に土休日の早朝は多くのハイカーで賑わいます

バスの本数は多いですが、余裕を持ったスケジューリングを心がけましょう!
*登山シーズン中は、臨時便が出ることも!!

それでは、いよいよ実際の山歩きの様子をお伝えします。



【写真で山歩き①】 小河内ダムとサス沢山は奥多摩湖の眺めヨシ

2022年5月8日(日)。

登山を始めてから最初のGWは、日本百名山の「瑞牆山」と「天城山」を踏破した。

そしてGW最終日の今日は、奥多摩エリアへ。

早朝から満員バスに揺られて、足に軽い筋肉痛を覚えながら、まずはスタート地点の奥多摩湖に到着。

見事な山の緑色と湖の水色をもう少し眺めていたかったが、

今回の目的は二百名山「大岳山」を登ることなので、

奥多摩湖を横目に登山口へ向かう。

登山口までは長い橋を渡っていく。

ゆっくりと歩いていくこと5分。

「大岳山」までの途中にある山「御前山」への標識を見つければ、すぐに登山口がある。

「御前山」は「大岳山」とともに「奥多摩三山」の1座として知られる。

まず目指すのは「御前山」

標識のすぐ近くには、これまた綺麗なお花が咲いていた。

ちょうど見ごろのツツジである。

白いツツジ
隣には赤いツツジも咲いていた。

奥多摩エリアは、草木や花の宝庫であり、今回行く「御前山」「大岳山」「御岳山」の3座は、どれも「花の百名山」としての顔も持っている。

その他に「川苔山」や「雲取山」もまた、花の百名山であるから、数多くの植物を見られるのが魅力ポイントの1つ。

新緑の爽やかな樹林帯を歩きながら、奥多摩エリアでしか見られない花を探してみよう。

登山口を出発すると、特に眺望のない樹林帯歩きと直登が続くものの、

途中休みながら、爽やかなグリーンに癒される。

もう少し緩やかな坂にならないものか・・・。

鮮やかなグリーンとは裏腹に、延々と続く直登の坂道が目の前に立ちはだかる。

登山口付近からこのような坂を含めた樹林帯を歩くこと、およそ40分。

ようやくちょっとした休憩スペースと、この日1座目に到着。

「御前山」ではなく、その手前にある「サス(指)沢山」というピークのようだ。

標高は940m。

この日最初のピークは「サス沢山」

山頂標識の右手側には、つい1時間ほど前にいた「奥多摩湖」を見下ろせる展望スポットが!

なんという神秘的な景色だろうか。

これぞ、東京都の秘境か!と思わせるような絶景に心を奪われた。

上空のガスがまた良い引き立て役となっている。

小河内ダムから間近で見る奥多摩湖と、標高940mのサス沢山から見下ろす奥多摩湖。

皆さんは、どちらから見る奥多摩湖が好みだろうか?

目の前の絶景を目に焼き付けながら束の間の休憩を終え、御前山を目指す。



【写真で山歩き②】 修行の如くアップダウンを経て、奥多摩三山「御前山」へ

サス沢山の標識以降も樹林帯の急登が続き、先ほどの奥多摩湖の絶景を少しだけ忘れさせるほどの厳しさがあった。

それでもやはり、初夏の季節にも関わらず涼しい風も吹いていたし、心癒されるグリーンを見ながらの樹林帯歩きは心地よかった。

そよ風も吹いていて涼しい。

サス沢山を出発してから40~50分ほど歩くと見えてくるのが、御前山の1つ手前の山、

惣岳山」というピークで、標高は1,348m。眺望は特になし。

眺望は無いものの、休憩するのには十分なスペースがあり、この時他のハイカーさんも居なかったので、少し休憩を取った。

ここの地点では「御前山」まであと1kmもない様子。

長距離の縦走でよくありがちではあるが、少し前に着いたピークの直後には、一旦下りる道が出てくる。

今回はまさにそのケースで、アップダウンと急登ありのトレーニングコース・・・。

「惣岳山」を通過してすぐに、坂を下っていく。

御前山まであと300mのところで、最後の急登が出てくるのだが、

最近設置されたのか?比較的綺麗な木の階段があったので、助かった。

段差もあまり無いので、登りやすかった。

惣岳山を通過してから、およそ10分くらいで「御前山」に到着。

「奥多摩三山」の1座で、標高は1,405m。三山の中では2番目の高さである。

惣岳山と同じく、山頂は特に眺望なし。

眺望は無いが、惣岳山と同様、山頂付近は広くて休憩用のベンチもいくつかあった。

しかし、まだ昼には早い時間であったが、多くのハイカーが休憩で山頂広場を使っていたので、

御前山山頂から少し下ったところにある避難小屋で休憩を取ることに決めた。

思っていたよりも綺麗な小屋だった。
避難小屋の表札。

避難小屋には誰もいなくて、貸切の状態ではあったが、コロナ禍ということもあり、

小屋の使用は自粛するように呼びかける貼り紙があった。

それでも、近くに休憩できるスペースは山頂以外に他無かった為、

小屋の中には入らず、入り口手前に置いてあるベンチに腰掛け、少し早いランチを摂った。

この日、初めてお湯を持ち歩いてのカップ麺であったが、

mont-bellさんの「アルパイン サーモボトル」(500ml)を使用した。

およそ6時間前に自宅で入れたお湯が想像以上にまだ熱々だったので、このボトルの保温性に驚かされた。

サーモボトルは¥3,850だったので、是非検討してみては?

あったかいカレー麺を啜りながら、誰も居ない静寂な森の空間で、何とも神秘的な休憩時間を過ごすことができた。

今写真を見返しても、その時の風景がはっきりと蘇ってくる。

避難小屋前のベンチから眺める風景。

森の香り、心地よい涼しい風、カレー麺のスパイス・・・

まだ「大岳山」にも登っていないのに、ずっとここに居たいと思う気持ちが勝りそうで、中々腰が上がらなかった。

これまでの登りで溜まった疲労を少しだけ忘れさせてくれた。

これからいよいよ「大岳山」までの長いアップダウンが始まる・・・



【写真で山歩き③】今回メイン「大岳山」までは急登と下りの連続・・・

「御前山」から「大岳山」までの途中は、あまり名の知れていない山がいくつもあり、

急登と下りの連続が多く待ち受けていた。

この2座の間は6kmと、距離が長く、おまけにこれといった眺望も無いので、体力だけでなく精神力も試される

奥多摩湖と御前山の距離はおよそ4km。標識の通り、大岳山までは御前山より先さらにおよそ6kmも歩く。

樹林地帯を黙々と歩いていくと、20分くらい経過したところで再び標識が現れた。

先ほどよりも1km進んだ。長いカウントダウンだ・・・

名の知らない山その1「クロノ尾山」に到着。

眺望は無し。先を急ぐ。

さらに20分ほど歩くと、何やらまた名の知らない山の標識が立っていた。

鞘口山。標高1,142m。

名の知らない山その2「鞘口山」に到着。

もちろん、眺望は無い。

標高は1,142mの地点らしいが、御前山(1,405m)から下って、これから大岳山(1,266m)まで登らなければならないということ。

御前山から大岳山まで一直線に下っていければ良いのに・・・

さらに20分ほど進むと、林道との合流地点にたどり着いた。

これでようやく半分!

林道に着くと、お手洗いが設置されていたので、ありがたく利用させてもらった。

長距離の縦走には、途中のお手洗いポイントが重要となる。

綺麗なトイレだった。

お手洗いを済ませ、再び登山道に入っていく。

「大岳山」まではあと3kmくらいで着くが、その前に「鋸山」というピークが近くにあるそう。

鋸山まではあと300m。

あと300mぽっちというのに、かなりの急登だった。

落石注意の箇所もあるので、周りによく注意して登っていく。

注意書きが付けられたのが、まさかの2日前!
巨岩と階段エリアも十分注意して歩きたい。

そして、今日何座目か忘れたが「鋸山」に無事に到着。

名の知らない山その3「鋸山」。標高は1,104m。

今日はピークハンティング祭りじゃ!

当然、眺望は無かった。

ここで少し休んで、大岳山を目指す。

このあともカウントダウンの標識がちょくちょく出てくるが、眺望の無い樹林帯を30分歩いたところで、あと1.4kmの場所まで来た。

ゴールが見えてきた!

山頂に近づくにつれて、ハイカーさんも増えて急登と鎖場も出てきた。

1.4kmの標識からおよそ40分の急登を登りきったら、遂に「大岳山」に登頂!

長い道のりだった・・・

この日一番疲れた区間であったので、達成感はかなりあった。

しかし、残念なことに天気はあまり良くなかった為、山頂から富士山は見えず・・・

それでも目の前の御前山を見て、「そこから6kmも歩いてきたのだな」としみじみ。

その眺望がコチラ👇

おそらく手前の山が「御前山」

大岳山は「日本二百名山」「花の百名山」そして「奥多摩三山」と、3つの顔を持つ山。

富士山の眺望が見えれば最高だったが、逆に晴れていたら汗だくだくの山行だったかも知れない。

今度は秋の涼しい季節か、冬の空気が澄んだ時期にリベンジしてみたい。

御前山の奥に見えるのが「三頭山」か。

ここから先はひたすら下っていくだけ。

ラストは、これも「花の百名山」の1つ「御岳山」を目指す!



【写真で山歩き④】 いよいよ終着点!ロックガーデンも見どころ

「大岳山」の山頂はそこまで広くないが、時間もちょうどお昼時だったので、

多くのハイカーさんで賑わっており、あまりゆったりとくつろぐことは出来なかった。

最後の1座「御岳山」(標高928m)を目指して下山を開始する。

御岳山までは、およそ4km

とはいっても、御岳山までは4kmくらいとそこそこの距離があるので油断は禁物。

大岳山の山頂付近は急峻な岩場となっているので、特に下山時は注意が必要。

この日は多くのハイカーさんがいたので、急登の登りや下りでは行列ができている箇所も・・・

山頂付近の行列を抜けて、サクサクと進んでいく。

眺望がないのは辛いが、晴れていない分涼しい森の中を歩くことができたのは良かった。

途中には苔むした東屋もあり、風情のある山歩きを楽しめる。

静寂な森の中にひっそりある東屋。

さらに進んでいくと水場もあるので、汗だくになった顔や手を洗ってリフレッシュした。

奥多摩の水は細菌が含まれておりそのままでは飲めないので、飲用で使う場合は煮沸してから!
*確か「御前山避難小屋」あたりの看板に記載あり

長距離を歩いた体に冷たい水が沁みる!

下山開始から1時間くらいのところで、御岳山(御嶽神社)まであと1kmのところまで来た。

この辺りから鳥居が出没するので、神社が近いことが分かる。

御岳山にはケーブルカーもあるようだ。

標識のすぐ後には大きな鳥居が。

木で出来ている鳥居だった。

鮮やかな新緑の森と相まって神聖な雰囲気が出ている。

鳥居を後にして100mほど進むと、再び標識が現れる。

ロックガーデンも近くにあるようなので行ってみようかと思ったが、

これまでの長距離縦走での疲れもあり、さらに御岳山から遠ざかる方向にあるようなので、今回はパス。

盛夏の季節には川のマイナスイオンや苔の鮮やかな緑に癒されること間違いなし!

ロックガーデン(岩石園)は盛夏の時期におすすめか。

ロックガーデンをスルーしてそのまま御嶽神社の方へ進んでいくと、

10分も経過しない内に、先ほどの鳥居よりも立派なものと石段が登場!

これを登るのか・・・

秋は紅葉シーズンも良さそう!

この辺りから、ハイカーさんじゃない一般の方も多く見えるようになってきた。

御岳山(御嶽神社)までは、最寄り駅(JR御岳駅)からバスとケーブルカーでも行けるので、

紅葉シーズンには大勢の人で賑わいそう。

豪華な社殿まで来れば、頂上まではあと少し!

これまで1時間くらいは、ひたすら下るだけだったので、神社の石段登りが少しキツかったが、

それでも神社の境内を回りながらなので、楽々と「御岳山」山頂標識まで到着♪

山頂標識(字が読みにくい)

境内にはいくつもの建造物や、色々な伝説について案内板に書かれているので、

登山だけでなく観光で気軽に行くのもアリな場所だと思った。

比較的新しく建てられたのか、どれも綺麗な建造物だった。

これにて初の奥多摩山行は終了!

奥多摩湖からゴール地点の御岳駅まで、全長20kmの縦走だった。

YAMAPで確認したところ、この日通過したピーク数はおそらく10個だった。

途中にはロックガーデン御嶽神社もあり、スタート地点の奥多摩湖とセットで観光も兼ねられる充実した山行だったので、

体力に自信のある方や普通の登山では物足りない方は是非チャレンジしてみては?



【さいごに】御岳駅までのアクセスと奥多摩エリアの可憐なお花をご紹介!

いかがだったでしょうか?

今回は、自身初の奥多摩山行をご紹介しましたが、最終目的地の「御岳山」からは、

ケーブルカーを使えば麓駅(ケーブル下/滝本駅)まで、バスを使えば麓駅からJR御岳駅まで行くことができますので、

ご自身の体力と相談しながらご活用ください。

ご参考までにケーブルカーとバスの情報を載せておきます!

■ケーブルカー: 御岳登山鉄道(KEIO)ホームページ
■バス: 西東京バス時刻表 *運賃は¥280(ICの場合¥279)

因みに、ゴール地点・御岳駅の駅舎はこんな感じです。

味のある駅舎でした♪

ICカード使用可能です。

最後に、今回の奥多摩山行で見かけた可憐なお花たちの写真をご紹介して本記事を終わります。

奥多摩エリアには「花の百名山」が多く点在しておりますので、是非皆さんも綺麗なお花たちを見つけてください!

綺麗な黄色のお花
何かの顔みたいなお花です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

良い山旅を!



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